「玄関が死んだ」話

 ペンキ屋さんは、お客様に喜ばれてこそ、仕事にやりがいがあるものです。それは、汚れる仕事だけに、なおさらのことです。お家で一番大切な所は、一番出入りが多い場所です。「玄関」「トイレ」そして「勝手口」です。「床の間」だと言われる方もいらっしゃるでしょう。

 住んでいる人の事が良くわかる場所は「勝手口」を見るとわかる気がします。それは、家の人しか出入りしないからで、お客さんなどを「勝手口」からお迎えしたりしないだけに、生活レベル?の吹き溜まりがその空間に出来ていると、思っています。

 今回の話は「玄関」です。ある工務店さんの仕事で、玄関部分を改築されました。玄関入り口の壁部分の腰より下を「濃いグリーン色」のタイルを貼られました。「玄関」にグリーンのタイルとは、ちょっと楽しい?玄関だと思っていたのですが・・。

 ペンキ塗りの仕事は、タイルの枠を塗ることでした。色を決めようと家の方と相談したところ・・「タイルと同じグリーンが良い」との事・・・。キライな色じゃないけれど、玄関にグリンのペンキはあまり前例がないし、バランス的に良くないと感じたので、穏やかに色の変更をお勧めしましたが、お客様は納得されません・・・・

 「お客様は神様」なんだからと・・・言われた色を調色し、仕上げました。帰る時ににあいさつをすると、表に立ったお客様曰く「玄関が死んだ」「!?・・・・」だから最初から言ってたでしょ!!玄関には合わないって!!・・・と、言いたかったのですが、再び説明をして、最初に提案した色で塗りなおして、帰宅しました。

 自分で決めといて、後で「玄関が死んだ」と言われたお客様は、いまの所このお家だけです。
明らかに合わないと思われる色は、身をていして進言しましょう!!

                              おしまい 

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